• 2015/06/05

    NHKの「所さん!大変ですよ」で(遺人形)が・・・

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    NHKの番組「所さん!大変ですよ」で、遺人形(3Dフィギュア・遺フィギュア)を紹介していましたね。
    当店でお作りしている「そっくり人形」と同じコンセプトだったので興味深く視聴しました。


    ※こちらは当店の「そっくり人形」、元気な仲の良いご夫婦(亡くなってません(笑))

    番組で「遺人形」とは、遺影=亡くなった方の写真、遺人形=亡くなった方の人形ということでした。
    亡くなった方の、そっくり人形(番組では3Dプリンターの遺フィギュア)を作って飾る、または、自分で生前に作っておいて、「亡くなったあとに遺族に飾って欲しい」というようなご利用方法を紹介されていました。
    私もこの仕事を始めて長く経ちましたが「遺人形」という表現は初めて聞きました。

    写真ではなく立体なので、より亡くなった方を身近に感じることができ、癒しの効果が高いというような解説でした。

    番組の構成では、「遺人形」という、「こんな人形もあるんですね~」という目新しい感じで紹介されていたので、「3Dプリンターか、手作りかの違い」があるにせよ、当店の開業当時(約17年前)から、亡くなった方の人形を作ることは良くあることなので、ちょっと驚きでした。

    おそらく「遺人形」というネーミングがインパクトがあるんでしょうね。

    番組では写真を元に、3Dデータを作り、3Dプリンターで出力する方式でしたが、「写真枚数が限られていると3Dデータを作るのが難しい」という、私のようなハンドメイドの人形職人と、まったく同じ事を言っていたので、いくらデジタル技術が進歩してきても「悩むところは同じだな~」と妙に共感してしまいました。

    亡くなる前の、古い写真だと、もちろんその当時は人形を作ることなんて考えて撮影していないので、スナップ写真が多く、正面むいた写真が無かったり、集団で撮影されたお顔の小さな写真しかなかったりで「なかなか写真が揃わず」、お客様には写真を探し回って頂くというご面倒を掛けることも多いです。

    でも、写真集めは本当に大切で、人形の出来を大きく左右しますので、心苦しく感じながらも、よりよい人形をお渡ししたいので、やっぱりできる限りお願いしてしまいます。

    写真を一生懸命探すお客様と、その気持ちを汲んで一生懸命制作する私、というちょとした共同作業で制作していくような気持になります。

    そして番組で遺族の方が、人形を見て泣きながらお話するシーンがあったのですが、お客様にとって「とっても大切な物を作らさせて頂いてるんだな」と、改めて感じる事の出来る、私のとってはとても意味のある番組でした。

    話は変わりますが、この番組毎週面白いですよね。
    「日本の一般家庭にたくさんピストルがある」とか、「最近の子供は(HBの鉛筆)は使わない」とか、「天然記念物のオオサンショウウオのハイブリットがいる」などなど、いつも興味深いです。

     

     遺人形の次の記事はこちら。

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  • 2015/06/04

    雛人形(ひな人形)の制作過程ーその10

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    粘土造形がかなり完成に近づいてきました。

    良くみると色の違いが分かると思いますが、色の濃い(濡れた)部分が、新たに粘土を盛り付けた部分です。
    今回の例だと、「髪の毛・ほっぺ・目」がそうですね。

    雛人形(ひな人形)制作過程-14

    実際よりも、髪の毛を多めにお作りします。
    初節句の場合、髪がまだまだ少ない事が多いので、かわいく見えるように、こんへんは「そっくり」というよりは、ちょっと手心を加えます。

    たた単に「似せれば良い」ということではありません、お客様が喜んで頂ける事が一番なので、時には「写真通りに作る」ことよりも優先順位が上の物もあります。

    雛人形(ひな人形)制作過程-15

     手も、いい感じにはめ込めるように調整していきます。
    どちらか片方を決めてから、それに合わせてもう片方も作って行った方が、バランスよく作ることができます。

    つづく・・・

    この「そっくり雛人形」のご紹介ページはこちら
    https://www.julyjuly.com/2toushin/2tou-012/

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  • 2015/06/01

    雛人形(ひな人形)の制作過程ーその9

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    だいぶ作業が進んできましたね。

    「ほっぺ」の丸さなどを強調して、可愛らしく表現します。
    頭も実際の大きさまで大きく粘土を盛り、前回書いていた、瞳の眼球部分を粘土で造形します。
    お顔の表情の、最終的な細かい造形&修正は、最後に作業します。

    袖の十二単の重なりも作っていきます。
    このとき左右の形が違うと、袖の重なりの線の影響(地図の等高線みたいな感じです)で凄く目立つので、左右で同じようなラインに見えるように調整していきます。

    現段階ではまだ雑ですが、だんだんと整えていきます。

    雛人形(ひな人形)制作過程-12

    この角度からだと十二単の重なり具合が良く分かりますね。

    雛人形(ひな人形)制作過程-13

    十二単だからと言って、本当に12枚の着物を重ねる必要はありません。
    小さな人形でそんなことをするのは難しいですし、なによりゴチャゴチャしてあまり可愛くありません。
    全体のバランスを見ながら、ちょうど良い枚数の重なりを表現します。

    つづく・・・

    この「そっくり雛人形」のご紹介ページはこちら
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  • 2015/05/28

    雛人形(ひな人形)の制作過程ーその8

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    身体の十二単部分と、お顔も粘土造形を進めていきます。

    瞳はまだ作ってないので、あとで球のように丸みを持たせて粘土で作ります。

    雛人形(ひな人形)制作過程-10

    手と扇のない状態です。
    これに手と扇を取り付けてみると、下の画像のようになります。
    ときどき組み付けしながら、バランスを見て造形します。

    雛人形(ひな人形)制作過程-11

    こうして見てみると、手を別々に作った方が、造形しやすいことが良く分かりますね。

    扇であまり見えなくなるとはいえ、襟のあわせなどもちゃんと作ります。
    完全に見えなくなるのであれば私も作りませんが、ちょっとでも見えるのであれば作っておきましょう。

    まだまだ、荒いですが、だいぶ雛人形ぽくなってきました。
    そしてまたまた乾燥タイム!!

    つづく・・・

    この「そっくり雛人形」のご紹介ページはこちら
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  • 2015/05/26

    雛人形(ひな人形)の制作過程ーその7

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    袖と腕部分を作っていきます。

    前回の人形に、腕と着物の袖部分を粘土で造形していきます。
    手の部分は別々に作って、後で組み立てられるようにします。
    その方が造形がしやすく、きれいに仕上がります。

    ※下に転がっている2個の小さな粘土の塊が、手になっていきます。

    左下の三角形の白い紙は、扇を仮に作ったものです。
    実際に「扇」がないと、手の向きや大きさなどが分からないので厚紙等で仮に作って様子を見ます。

    雛人形(ひな人形)制作過程-09

    お顔も少しずつ造形・・・、でも今は、身体部分を集中的に進めます。
    そして、またまた良く乾燥。厚みがあるので時間が掛かります。
    その間に、他の人形を作って時間の無駄を無くします。

    つづく・・・

    この「そっくり雛人形」のご紹介ページはこちら
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  • 2015/05/23

    雛人形(ひな人形)の制作過程ーその6

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    またまた次の粘土を盛っていきます。

    「前回と何にも変わってない!!」とお叱りを受けそうですが、私も中では結構進んでます・・・。

    この足の上に、重なり合った袖や、腕が乗ってきますので、だんだんと修正が面倒くさくなってきますので、正座した足の厚みは、この状態の時にしっかり作っておきます。

    雛人形(ひな人形)制作過程-08

    次回は、腕や袖部分がついて、だんだんと雛人形ぽくなってきます。

    つづく・・・

    この「そっくり雛人形」のご紹介ページはこちら
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  • 2015/05/21

    雛人形(ひな人形)の制作過程ーその5

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    ほんとうに少しずつ、コツコツと作業を進めます。

    正直な話、粘土を盛ってみないと分からない部分があるので、あまり悩みすぎないで、良く分からない時にはとにかく粘土を盛ってみて、なんか違ったり、イメージが合わなかったりした時には、「その時に修正すればいいだろう!!」くらいのスタンスの方が、結果的に作業が早く進ことの方が多いです。

    悩んでても進まないので、修正するにしても、そのまま進めるにしても、とりあえずやってみて、そこを元に当たりをつけて次のステップに行く方がよいです。

    雛人形(ひな人形)制作過程-07

    つづく・・・

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  • 2015/05/18

    雛人形(ひな人形)の制作過程ーその4

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    ほぼ良い大きさになってきたので、少しずつ作りこんでいきます。
    だいたいのイメージを描いて「どう作っていくか・・・」当たりをつけます。

    鉛筆で書いた後に、彫刻刀で彫り込んで、その溝に改めて鉛筆で線を引きます。

    鉛筆で書いただけだと、手で触っているうちにすぐに消えてしまいます。
    とくに粘土を盛っていくときに、粘土の表面を濡らしてから粘土をつけていくので彫り込んでないと下書きが消えて分からなくなってしまいます。
    また、慣れてくると、下書きの上に粘土が重なってしまって線が見えなくなっても、彫った溝の感触で線を読み取ることができます。

    雛人形(ひな人形)制作過程-06

    まだ雑でOKですが、人形のセンターを意識してあまり左右のバランスが悪くならないように気をつけます。

    つづく・・・

    この「そっくり雛人形」のご紹介ページはこちら
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  • 2015/05/16

    雛人形(ひな人形)の制作過程ーその3

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    前回の芯の部分が乾燥したら、粘土を盛っていきます。

    今はまだ、「造形を作り込んでいく」というよりも、粘土を乾燥させつつ、人形の「大体の大きさまで」近づけていっているという感じ、「芯をを太くしている」イメージです。

    作業的には大雑把ですが、このへんから、ある程度人形の中心を意識しながら作業を進めます。
    粘土になんとなく中心線が描いてありますね。

    雛人形(ひな人形)制作過程-04

    【正面】

    雛人形(ひな人形)制作過程-05

    【ヨコ】

    いつものことながら、良く乾燥させます。

    粘土の厚みが結構あるので、表面は乾いているけど「中はまだ乾燥していない」なんてこともあります。
    そして、そこに新たに粘土を盛ると、さらに乾燥しづらくなって、いつまでも中心部分が乾燥しない・・・という悪循環になるので、作業の度に良く乾燥させるように気を付けます。

    つづく・・・

    この「そっくり雛人形」のご紹介ページはこちら
    https://www.julyjuly.com/2toushin/2tou-012/

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  • 2015/05/13

    雛人形(ひな人形)の制作過程ーその2

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    はい、それではひな人形の制作開始です!!

    まずは、いつものように「人形の芯」になるべき部分を作って、よく乾燥させます。

    このまま一ヶ月も置いておけば完全に自然乾燥しますが、お仕事人形では納期がありますので、そんなに贅沢に時間を使えることはまずありません。

    そこで、私の仕事部屋には、窓際に人形の乾燥用の棚が作ってありまして、太陽光で温度を上げる&一日中扇風機で風を当てて乾燥を速めています。

    それでも間に合わない場合には、オーブンで焼いて強制的に乾燥させます。
    オーブンで焼くと、焼き締められて必要以上に硬くなってしまって、私にとっては少し扱いづらい感じがするので、あまり焼かないようにしてます。

    雛人形(ひな人形)制作過程-02

    【正面】

    雛人形(ひな人形)制作過程-03

    【ヨコ】

    この芯の上に粘土を盛って造形していくので、一回り小さい感じに作ります。
    乾燥を速めるのと、中の空気を抜く意味で細かく穴を開けています。

    この段階では、ほんと~に雑でOKです。

    この下の記事に、この人形の完成写真が掲載されていますが、この粘土の塊が、下のように可愛い人形になるとは、今更ながらと言うか、我ながらというか・・・改めてちょっと驚きですね!!

    つづく・・・

    この「そっくり雛人形」のご紹介ページはこちら
    https://www.julyjuly.com/2toushin/2tou-012/

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